新型コロナウイルスの感染拡大にともなって、政府は「緊急事態宣言」を発出し、今回その延長を決めた。

緊急事態宣言には、感染拡大の拠点(クラスタ)となりうる店などに、自粛要請と休業指示が出せるが「命令」はできない。

命令しないのだから、従わなくても罰則がないのは当然だ。

しかし、実際は自粛要請や休業指示に従わない場合は、店名の公開や警官同伴による行政官のしつような訪問と言った罰則的な威圧や威嚇行為がある。

 

要請と言いつつ、従わない場合には「罰則」を与えるというのは、日本語としてもおかしいし、法的な論理からも違和感がある。

これとよく似たシチュエーションとしてチンピラが街でやってる恐喝がある。

チ「よお、兄ちゃん、金貸して」
兄「そんなお金ないです」
チ「なんだとコラ!金出せっていってんだよ!」

というあれである。

 

命令するなら法的権原に基づいて罰則などを定めないと、強制力を使いたい現状で、それは極めてグレーな(違法な)形の圧力をかけていくことになっていく。

それは、上で挙げた「行政による晒しあげ」、「警官による威圧」、おそらく「今後の許認可を含めた不利益のほのめかし」などだ。

そして、こうしたお上による非合法な「処罰」は、下々まで浸透していく。

つまり、マスメディアによる過剰な批判から、芸能人、コメンテーター、言論人と称する人たちによる過激なコメント、そしてそうした世の中の雰囲気は、一部の短絡的な国民による犯罪行為も誘発する。

行政が率先して行うのだから、国民もお墨付きを得たと感じ、過激化するのも納得できる。

命令と罰則は明文化して実施し、違法行為は総理大臣から一般国民まで許さないという法治システムが大事である。

 

writer: 羽家吾穂