朝日新聞デジタルの社説である。
新しい首相が決まって、EUからの離脱を宣言し、何が何でもやると言っていることに「多様な国民を忘れるな」と苦言を呈している。
つまり新首相、ボリス・ジョンソン氏は、白人の中年男性の代表であって、英国の多様な構成員の代表ではないという、お節介にも思える忠告だ。
>ジョンソン氏が勝利した保守党首選に参加できたのは約16万人の党員で、人口の0・2%にすぎない。昨年発表の調査では党員の97%は白人で、71%が男性、平均年齢は57歳だという。EU残留派が多い若者層や、非白人移民など多様な英社会を反映していない。
現在の英国は多くの移民を受け入れ、人種的、文化的な背景はさまざまになって来ている。
これを嫌気したのがEU離脱の大きな理由でもある。
とすれば、移民、移民由来の国民の声を聞けと言うのは、ある意味ナンセンスだ。
それが嫌で懸命に動いている訳だから笑
オリジナルメンバーに対して、新メンバーが加入した場合、ある程度の新加入メンバー数までは、新メンバーの方が、元々のルールや慣習に従うことになる。
ところが、新加入メンバーの数が増えたり、新加入メンバーの累積数が増えてくると、立場は逆転する。
新加入メンバーの数が、オリジナルメンバーの数を上回り、その結果、民主的な手続きであるところの「多数決」を行なうと、新加入メンバーの意見が通り始める。
通り始めると言うのは、最初は小さく、抵抗感のないところから始るということだ。
一度始まった新加入メンバーに有利な変化は、さらに、より有利な変化を連鎖的に呼び込むことになる。
こうして、気がつけば、オリジナルメンバーに居心地の良い場所はなくなってしまう。
これが音楽のバンドなら、「つまらないグループになっちまった。俺はもう辞めるぜ」と言いながら、去ることも出来るが、母国とあってはそうも行かない。
なにしろ海外に移住するのは大変な労力もかかるし、金銭面などの条件もある。
そもそも、オリジナルメンバーを圧迫しだした彼らはどうやってこの国に来たんだっけ?
そんな事を考えながら、片隅に追いやられたオリジナルメンバーは、みじめな気分で、肩身狭く生きて行かざるを得ないかも知れない。
賃貸住宅なら、引越せばいい。
ただ、そこを終の棲家と思うのなら、新加入メンバーには要注意である。
昔の人は本当に良いことを言った。
「軒を貸して母屋を取られる」
writer: 羽家吾穂