うちには3歳の息子がいます。
元気に遊んでいる姿を見るのはうれしいのですが、食事となると、ちょっと悩ましいことが。息子は食が細く、ご飯をたくさん食べるタイプではありません。
親としては、やっぱり気になります。「もう少し食べてくれないかな」「せっかく用意したのに、今日はあまり進まないな」なんて思うこともあります。
もちろん、食べる量には個人差があります。頭ではわかっていても、毎日の食事を見ていると、つい気をもんでしまうんですよね。
おやつ代わりに海苔を食べる3歳児
そんな息子にも、大好きな食べ物があります。
それが、海苔(のり)です。
海苔なら、おやつ代わりに食べるほど好き。一般的に「子どものおやつ」というと、クッキーやおせんべい、果物などを思い浮かべますが、うちの息子の場合は海苔も立派なおやつです。
考えてみれば、ちょっと面白いですよね。大人にとっては、ご飯に巻いたり、おにぎりに使ったりする、どちらかというと脇役の食べ物。それを息子は、海苔そのものが好きで食べているわけです。
ただ、海苔が好きだからといって、ご飯までたくさん食べるとは限りません。好きな食べ物と、食事全体が進むかどうかは、また別の話です。
そんな日々の中で、ふとひとつ思いつきました。
「海苔が好きなら、わかめも気に入るんじゃないか?」
国産の細かいわかめを、ご飯にぱらり
海苔とわかめは別の食べ物ですが、どちらも海藻です。海苔が好きな息子なら、わかめの風味にも興味を持つかもしれません。
そこで使ってみたのが、国産のわかめを小さくカットした、ご飯にふりかけるタイプのものです。
ご飯の上に、ぱらぱらっとかけるだけ。
特別な料理ではありません。複雑な味付けも、凝った盛り付けもなし。いつものご飯に、細かいわかめを加えただけです。
「これで食べてくれるかな?」
半分は期待、半分はお試し。そもそも、親が「きっと喜ぶはず」と思って出したものが、子どもにはまったく受けないこともあります。小さい子の好みって、なかなか予想どおりにはいきません。
でも、今回の結果はうれしいものでした。
「パパご飯!」という、うれしい名前
息子は、そのわかめをかけたご飯を気に入ってくれたのです。
しかも、ただ食べるだけではありません。
「パパご飯」
そう呼んで、喜んで食べてくれるようになりました。
これは、ちょっとうれしい。
私が作ったといっても、わかめをかけただけ。料理の腕をふるったわけでもありません。それなのに、息子の中では「パパご飯」という名前がついたのです。
子どもって、こんなふうに食べ物に自分なりの名前をつけることがありますよね。名前がつくと、単なる一皿が、なんだか特別なものに思えてきます。
私にとっても「パパご飯」は、ちょっとした勲章のような言葉です。
毎日食事を用意している家庭では、食べてもらうことが当たり前に見えるかもしれません。でも、食が細い子を見ていると、「これが好き」「これなら食べたい」という発見が、意外なほど大きな喜びになるものです。
大切なのは、すごい料理を作ることではないのかも
今回改めて感じたのは、子どもの食事の工夫は、必ずしも手間のかかる料理でなくてもいいということです。
もちろん、栄養のバランスは大切ですし、わかめご飯だけで何もかも解決するわけではありません。息子の食が細いこと自体が、これでなくなったわけでもありません。
それでも、好きなものを手がかりに、新しい食べ方を試してみる価値はあるんですね。
海苔が好き。それなら同じ海藻のわかめはどうだろう。そんな単純な発想から、息子のお気に入りがひとつ増えました。
子どもの好き嫌いを見ていると、どうしても「食べないもの」に目が向きがちです。野菜を食べない、量が少ない、新しいものを嫌がる……。
でも、逆に「好きなもの」に注目すると、試せることが見つかる場合もあります。
好きな香りなのか、食感なのか、見た目なのか。それとも、たまたまその日の気分だったのか。今回息子が何を気に入ったのか、正確なところはわかりません。
わからなくてもいいのです。まずは、喜んで食べられるものが見つかった。それが何よりです。
ひとつだけ、気をつけたいこと
ちなみに、小さな子にわかめのふりかけを使うなら、味付けや塩分量には気をつけたいところです。商品によって味の濃さは違いますし、海藻だからといって、たくさんかければよいというものでもありません。
うちでも、息子が食べやすい形を意識しながら、かける量はほどほどにしていこうと思っています。
「気に入ったから毎食これだけ」というより、いろいろな食べ物に親しむための、小さなきっかけになれば十分です。
今日も、パパご飯
たった少しのわかめで、ご飯の時間に新しい楽しみができました。
子育てをしていると、大きな成功ばかりを求めたくなることがあります。しっかり食べてほしい、いろんなものを食べてほしい、食事の時間を楽しんでほしい。
でも、現実はそんなに思いどおりにはいきません。
だからこそ、「パパご飯」と呼んで喜んでくれたことが、私にはとても印象に残っています。
私がしたのは、ご飯にわかめをかけただけ。
でも息子にとっては、それが「パパご飯」。
食が細い息子との食事に、こんな小さなうれしい出来事があるんだなと感じました。
また何かひとつ、息子の好きな食べ方を見つけられたらいいな。
そんなことを考えながら、これからも気負わず、いろいろ試してみようと思います。
writer: Kenzo AIKAKI


コメント