外国人患者の増加によるトラブル
こちらの毎日新聞の記事はトラブルとして2つをあげている。
1つは、患者が外国人という立場からくる特殊な要求・強要、もう1つは診療費の未払いである。
滞在許可延長のための書類偽造の強要
記事にあるのは、こういうケースだ。
「親族訪問で来日中だった外国人男性が受診に訪れ「『1日でも検査入院が必要』と書いてほしい」と在留資格の延長時に入管に提出する書類の作成を求めてきた。
親族ともっと一緒にいたいのが理由だと推察されたが入院の必要性はなく、病院が断ると、男性はしつこく食い下がったという。」 |
日本人患者の中にも、妙な言いがかりや要求をするものがいる。
しかし、これらと違うのは、おもに日本への在留許可がらみとなっている点だ。
このケースでは、断ったというコトだが、しつこく食い下がるという態度が脅しになったり、或いは賄賂に代わったりすることもありえる。
病院もピンキリであって、中には国籍が日本でない医師もいる。
医師が免許制であり、厳しい管理を受けていることを考慮しても、絶対に不正が起こらないとは言えないし、とくに暴力で脅されたら慣れていない医師は動揺するだろう。
世界を見渡すと、多く、病院には警備専門の職員がいる。
安心して医療を提供するという病院の機能を十分に発揮させるには、今後は必須となるだろう。
今回のケースの病院の事務局は「『在留資格などの制度や諸外国の文化を頭に入れてしっかりと対応する必要がある』と痛感した。」そうだ。
しかし、すべきは事は、医師の権利と義務を守り、順法精神に従って処理することが第一だ。
もし諸外国の制度や文化を考慮して、なにかをすべきなら、それは政治の仕事だ。
外国人患者の診療費未払い問題
厚生労働省が3月末にまとめた調査結果によると以下のようになっている。
2018年10月の1カ月間に外国人患者の受け入れ実績があった全国1965病院のうち、約20%で診療費を支払わずに逃げた外国人患者がいる。(18.9%の372病院)
被害総額は平均42.3万円に上り、100万円を超える病院もあったとの事。 |
しかし同時に記事曰く「在留外国人の未収金が平均2万2917円だったのに対し、訪日外国人は平均4万9709円」
つまり犯人の身元は割れているわけだ。
保険を使った在留外国人には厳しく督促すべきだし、全額自費での治療費を払わず逃げた者のうち、親族訪問で来日したのなら、当該親族である、在留外国人に支払いを求めるべきだ。
観光客として来日し、医療費を踏み倒すものが多いなら、今後は、診療前にパスポートの提示を求め、なおも状況が悪化するようなら、入国時に医療保険の加入を義務化するか、かかった医療費を患者の本国へ請求するべきだ。
日本人が高騰する医療費で苦しみ、増税や支出を減らして我慢している現状で、ただで医療を受けて逃げるものを放置していたら、いずれもっと酷い状況になるのは明かだからだ。
また記事には「国は、キャッシュレス決済や前払いの普及などを未収金防止策として示している。」とある。
しかし前払いには限界がある。
最終的に医療費がいくらになるか不明な上、もし「手持ちがない!」と必死に訴えてくる患者がいたら、日本人として捨て置けるだろうか?
海外では、重い病気に罹患した患者が、金が無いと言う理由で放置されている事もまったく珍しいことではない。
しかしそのような光景に馴染みのない日本人が、外国人だからと言って苦しむ人を放置できるか?
そのような人たちに日本人はなってほしくないし、だからこそ、あらかじめそのような事態が発生しないように、また、そのような光景に慣れてしまわないように、厳しい外国人の管理が必要なのだ。
writer: 羽家吾穂