C-HR 自動車の最重要ポイントをバランス良く備えて登場!
2016年12月14日、満を持して登場したTOYOTA・C-HR。
東京モーターショーにも出展され、発売前から大きな注目を集めていました。
個人的には、コンセプト時のデザインテイストをうまく市販モデルに繋げていて、デザインに相当力を入れている車として好印象を持っています。
そんなC-HRですが、発売1カ月で約4万8,000台を受注するほどの大人気となっていますね。やはり、予想通りという感じでしょうか。
販売店によると、デザイン・走行性能・安全性能・燃費性能といった自動車にとっての最重要ポイントをバランス良く備えていることが、顧客に評価されているということです。
サイズ感も手頃で、まさにこんなSUVを求めていた、というユーザーが多いのも納得できます。
世界戦略車として開発されたC-HRのサイズ
サイズの基本スペックは、全長4360mm・全幅1795mm、全高については2WDのハイブリッド車が1550mm、4WDのガソリン車が1565mmとなっています。
ベースとなっているプリウスの全長を180mm短縮し、全幅を35mm拡大させたサイズです。
いわゆる、コンパクトクロスオーバーSUVと呼ばれるカテゴリーにピッタリと当てはまる数字になりますが、このサイズ感、いかがでしょうか。
全長を見ると大きすぎず小さすぎず、ジャストサイズ感があります。
しかし、日本の道路事情では、1800mmに迫るこの全幅に関してはやや大きい印象を受けますよね。
実は、トヨタはこのC-HRを世界戦略車として開発しています。
そのため、サイズ感は「あくまで世界基準」なのです。欧州やアメリカでは、コンパクトな部類に入ります。
それに加え、このような拘ったデザインを実現するためのサイズでもあるのでしょう。
デザインを非常に大切にしています。全幅を広げ、ロー&ワイド感を演出した方がスポーティーで格好良くなりますよね。
C-HRは、現行プリウスで好評のTNGAと呼ばれる次世代プラットフォームを採用し、走行性能を大幅に高めています。
さらに、後輪にダブルウィッシュボーンのサスペンションを採用、欧州製のザックスダンパーを標準で装備するなど、走りの質感へのアピールも相当なものがあります。
このあたりのイメージとの兼ね合いも、サイズに影響が出ていると考えられます。
C-HRの実際の運転しやすさととサイズ
実際に運転してみると、意外と大きさを実感しません。視界も広く、むしろ運転しやすいのです。
もちろん、狭い道では先ほど申し上げた「車幅」に気を使います。
しかし、大径タイヤを装着しているSUVにしては、最小回転半径を5.2mに抑え込んであり、取り回しが思いのほか良いのです。
また、1550mmという全高は器械式立体駐車場に入ることができる高さとなっており、都市部での運転に配慮しているのが伝わりますよね。
やはり、クロスオーバーSUVというカテゴリーの車は、都市部に住むユーザー層の購入が多く、「お洒落に乗りこなしたい」という需要があるからだと思います。
その気持ちは良く分かりますし、C-HRは都市部にも似合いますからね。
気になるC-HRの荷室のサイズ
さて、気になる荷室のサイズはどのようになっているのでしょうか。
リアウインドウがかなり傾斜したクーペ風のデザインになっているため、狭いというイメージを持つ方が多いと思います。
実は、私はC-HRを試乗したことがあるのですが、その時に実寸を測定してきました。
「思ったよりも広い」というのが率直な印象で、後席使用時に奥行きが約770mm、幅が955mm~最大で1100mmという数字でした。
ライバルのHONDA・ヴェゼルとほぼ同等、MAZDA・CX-3よりは奥行きで100mmも広いスペックとなります。
ただし、リアウインドウの傾斜により高さは680mmと絞られています。
それでも、普段使いには困らないサイズを確保していると思います。
このリアデザインで、よくここまでスペースを確保したな、と素直に褒めたいと思います。
さらに後席を格納すると、奥行きは1660mmまで拡大しますので、荷物満載にしてアウトドアに出掛けることもできますし、身長の低い方なら寝ることもできそうですね。
writer: MIYAJIMA
※2017年の記事を転載しました